
このエントリーでは、足し算による論点の分解を勉強しましょう。足し算の分解は、自力で論点を分解する方法の中でもっとも基本的なものです。まずはここから押さえてください。
なお、このエントリーを読む前に、以下のエントリーを読んでおいてください。自力で論点を分解する方法の全体像を解説しています。
では始めましょう。
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足し算の分解とは
足し算の分解とは、上位の論点を、質的には変化させずに、より小さな単位に分ける分解です。上のスライドで、概念が分解されても色が変わっていないことを確認してください。
上位の論点を、質的には変化させずに、より小さな単位に分ける分解
ただ、小難しい定義のことは意識しなくても大丈夫です。要するに、足し算の分解とは、「分ける・分類する」という行為のことです。あなたもこれまでに必ず経験しているので、理解に苦しむことはないでしょう。
具体例
具体例を見ていきましょう。いきなり論点(疑問文)を分解するのは大変なので、まずは名詞を分解してみます。
例として、「果物」を分解してみましょう。足し算の分解によって、さまざまな形で「果物」を分解できます。
まずは普通に「種類」で分解してみます。
- 果物
- リンゴ
- ぶどう
- オレンジ
- いちご
- その他
次に、「採れる場所」でも分解してみましょう。
- 果物
- 日本で採れる果物
- 日本で採れない果物
最後に、「採れた時期」でも分解しておきます。
- 果物
- 今月に採れた果物
- 先月に採れた果物
- それ以前に採れた果物
このような分解が、足し算の分解です。どれも「果物」をなんらかの切り口で分類しているだけですよね。難しく考える必要はありません。
練習問題
練習問題もやっておきましょう。
「野菜」を足し算で分解しなさい。2つ以上の切り口で分解すること。
以下に解答欄があるので、答えを書いてみてください。
普通に「種類」で分解するなら、以下のようになります。
- 野菜
- トマト
- キャベツ
- レタス
- 大根
- 人参
- その他
もう少し本格的にやるなら、以下のように中間の階層を入れてもよいでしょう。
- 野菜
- 葉菜
- キャベツ
- レタス
- その他
- 根菜
- 果菜
- その他
- 葉菜
ほかには、「収穫された場所」、「収穫された時期」などを切り口にした分解も考えられます。
足し算の切り口
さて、ここまでの例にあったように、足し算の分解には切り口が必要です。概念を小さくしていくわけですから、何かしらの切り口がないことには小さくできません。
そして、切り口の全体像は分かっています。以下の表を見てください。
このように、足し算の切り口は大きく分ければ数字とカテゴリーです。ここからこの2つを説明していきますが、先がまだ長いのでこのエントリーはここまでとします。以下のリンクに進んでください。